だしの学校/有限会社 西尾商店
日程:【1回目】2024/9/27 【2回目】2024/10/4
場所:東海大学 静岡キャンパス 8号館 8126室
東海大学で学ぶ学生さんたちに向け、「だしの学校」を開催しました。年に1回開催しており、今年で3年目。今後食品関係の就職を目指す方に人気の授業で、多くの学生にご参加いただいています。
実習形式で、実際にだしをとり、味わい、日本の食を支えるだしについて学んでいきます。
[1回目の内容]
1回目の実習では、だしの基本を学んでいきます。
テーブルにずらっと並ぶ10種類の素材。
鰹節や昆布、いりこ煮干など、全国各地の素材があり、香りや味、色など、それぞれ特長も異なります。
鰹節削り器の実演
今回の削り器は簡素なもので、実際の削り器はもっと大型です。刃をたくさん出すと厚く削られ、0.01mmの厚さで削ることもできます。
基本的なだしの取り方、コツなどを学びます。
取っただしを飲み比べ。
だしのみ、だし入り味噌汁、だしなし味噌汁を飲み比べることで、香りやコクが大きく変わることがわかります。だしなしの味噌汁にいわし節を加え、味の変化も感じてもらいました。
その他の素材のだし取り
素材によって違うだしの取り方を学びます。
すべてのだしを飲み比べ、香り、味、色、苦みがどう違うのかを体感、官能評価します。
その評価を基に、2回目のめんつゆ作りに向けて、班ごとにどう組み合わせようか話し合いながら、オリジナルブレンドのだしを作りました。
[2回目の内容]
2回目の実習では、自分たちでブレンドしただしを使って、そうめんつゆを作ります。
1回目の実習で、班ごとにオリジナルブレンドしただしを使用し、だし取りをします。
その後、各班のだしを飲み比べ。
味覚、嗅覚、触覚、視覚、聴覚の五感を使って、評価していきます。
選ぶ素材、だしの取り方で、味、香り、色がこんなに変わるのだと、学生たちも驚いていました。
その後は、西尾さんが「返し」を実演。
学生たちも、各班で作っただしに返しを加え、そうめんつゆを作っていきます。
※「返し」とは、醤油、みりん、砂糖を混ぜて煮返した調味料です。
できあがった各班のつゆでそうめんを試食。それぞれのできあがったそうめんつゆの官能評価もします。
同じ調味料、分量でも違った味わいが楽しめる。だしの魅力、だしの奥深さを改めて学習していただけました。
[まとめ]
「だしを取る」ことは、難しい、面倒くさいなど、ネガティブな考えを持つ方も多いですが、そのひと手間が日本の食卓を支えています。
既製品のだしでは出せない繊細で奥深い味わいを、改めて感じていただけた実習になりました。
日本では古くから地元でとれる食材でだしを取っています。
それは現代でも受け継がれており、その土地でとれる食材の良さを感じるために欠かせないものです。
だしの学校を通して、その土地の気候風土や歴史、伝統、習慣、食材などによって育まれた食を楽しみ、食文化に触れる、ガストロノミーツーリズムにもつながっていくと考えています。
これからの日本の食を担っていく学生たちはもちろん、一般の方にも、だしが日本の食の要であることを知っていただけるよう、伝統と歴史を継承していくためにも、今後もだしの学校を開催してまいります。
[だしの学校とは?]
静岡市清水区蒲原のだし屋『西尾商店』が運営する「だしの魅力を伝えるスクールスタイルの体験プログラム」。 一般の方向けには、だしの基本知識と料理実習体験、プロフェッショナル向けには、業務に活かせるだしの専門知識と店独自のだし作りについて、マンツーマンから少人数制に限定して特別に開催しています。
だしの学校についてはこちら⇩
https://schoolofdashi.net/
だし屋 西尾商店
〒421-3203 静岡県静岡市清水区4-15-37
TEL:054-388-2341/FAX:054-388-2067
営業時間: 9:00~18:00
定休日: 土日祝日
URL:
https://dashiya-nishio.com/
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