400余年続く「丁子屋」のとろろ汁を食す旅。
江戸時代の当時を思わせる、茅葺き古民家の姿を残す丁子屋。その姿は、歌川広重の代表作である「東海道五十三次」の浮世絵「丸子宿」にも描かれ、松尾芭蕉翁や十返舎一九など、様々な紀行物語や俳句、随筆にも丁子屋の名が残されています。
一歩、建物の中に入ると一気にタイムスリップしたかのような感覚に。
天井を見上げると茅葺き屋根を支える黒く太い柱、当時の乗り物であった籠や調度品などが並び、館内の歴史資料館では丸子宿の浮世絵を見ることもできます。
その浮世絵には当時の丁子屋の女将、旅人、そして自然薯を運ぶ農家さんの姿が描かれています。14代目が特別に解説してくださるお話はとても興味深く、大切に保存されている当時の旅の品々からも、東海道の歴史と共に歩んできた丁子屋の歴史を色濃く感じることができます。
とろろ汁といえば、丁子屋。
丁子屋は、慶長元年(1596年)、お茶屋として駿府の地に開業。東海道は、慶長6年に徳川家康の命によって整備され、当初は軍用目的が第一でしたが、その後戦乱がなくなるにしたがい、多くの旅人が行き交う庶民の道へと変わっていきました。その間、丁子屋は創業当時から場所を変えることなく、東海道の丸子宿で400余年を過ごしています。今では、「丸子宿といえば、とろろ汁。とろろ汁といえば、丁子屋」として、静岡市の観光スポットとしても名が知れ渡り、今も昔も多くの人々から愛され続けています。
スギタファームの若手生産者が手掛ける自然薯。
丁子屋のとろろ汁には、栄養豊富な自然薯が使用されています。自然薯は日本人の食文化に深く根付いている日本在来種。静岡県内の産地のひとつである牧之原市では、自然薯が有数の特産品となっています。丁子屋の契約農家であるスギタファームは丁子屋12代目から自然薯をおさめ、その信頼は35年に及びます。現在は27歳の若手自然薯生産者である3代目杉田輝一斗氏が継承し、丹精込めてつくった自然薯を丁子屋に納品しています。むかごから芽が出て、まっすぐと長く、力強く育つ自然薯が1年をかけて成長するまでの過程を知ると、さらに美味しさが倍増すること、間違いありません。
ザァザァとかき込んでいただきたい名物とろろ汁。
スギタファームの自然薯は、粘りと香りが強く、アクのない自然薯本来の味を感じることができます。自然薯は多くの消化酵素を含んでいるため、胃腸を整える働きがあり、ビタミンやミネラル成分も多く、体に優しいのが特徴。どんぶりからザァザァとかき込むように食べて欲しいと14代目は語ります。
さらに、丁子屋の定番のとろろ汁は鰹で出汁をとった味噌味ですが、「美味ららら」のスペシャルメニューでは定番のほか、鮎出汁や伊勢海老出汁と2種の食べ比べをお楽しみいただきます。(どんな出汁かは当日のお楽しみ)
丁子屋の長い歴史と文化を感じる場所で、14代目と自然薯農家の杉田氏からのお話に耳を傾け、古に思いを馳せながら、丁子屋のとろろ汁を存分にお楽しみください。
この体験についてのお問合せはこちら
FIEJA TEL:054-347-3600
https://fieja-japan.com/about/#contact