浜名湖は多彩な魚介の宝庫。
浜名湖は、遠州灘と幅200mの今切口で連接している汽水湖です。平均水深は5mと浅く、周囲の河川から栄養豊富な水が流れ込んでいるため、多種多様な生物が生息。魚類、エビ類、蟹などの湖面漁業や、アサリなどの採貝漁業、海苔や牡蠣などの浅海養殖漁業を中心に、様々な養殖業も行われています。
創業100年の「海老仙」で養鰻場見学。
浜名湖や遠州灘の魚介類を県内外のお客様にお届けしている海老仙。古くから地元漁業に携わり、四季折々の旬の魚をはじめ、自社養殖の鰻やフグ、蟹など多種多様な魚介を取扱っています。
10面もの養鰻場で約20万匹の鰻を養殖している海老仙では、鰻に与えるえさにもこだわり、鰻の状態管理にも余念がなく、地元の料理人からも厚い信頼を得ています。
浜名湖に根付いていた養鰻の文化や歴史をはじめ、昔から現代にかけての浜名湖を知り尽くした加茂社長だからこその水産業に関するお話は誰もが引き込まれます。浜名湖の水質の特徴、生息する魚介の生態系、環境の変化など、様々な知識を惜しみなく話してくださる加茂社長の姿はまさに浜名湖の申し子。
浜名湖が育む食への感謝と共に、もっともっと浜名湖を知りたくなる。そんな気持ちにさせてくれるお話を伺うことができます。
養鰻業発祥の地、浜名湖。
浜名湖の養鰻の歴史は明治20年代中ごろまで遡ることができると言われます。それは鰻の養殖に必要な3つの条件を浜名湖周辺地域は兼ね備えていたからこそ。
1つ目は、鰻の幼魚である天然のシラスウナギを獲ることができる漁場であること。毎年、親鰻を外洋に放流し、その鰻は海流にのってマリアナ海峡へ。遠くマリアナ海峡で産まれた幼魚のシラスウナギは再び海流に乗って浜名湖周辺にやってくるのです。まさに自然が作り出す食の神秘。天然のシラスウナギを入手できるからこその浜名湖の恵みがそこにあります。
2つ目の条件は、三方原台地からの豊富な地下水に恵まれていること。赤石山脈と木曽山脈にはさまれている天竜川が恵みの源となっています。
そして3つ目は、鰻のえさとなる小魚などが浜名湖で豊富に取れること。
鰻のみならず、養殖業の条件に恵まれた浜名湖では、古くから鰻、鮎、牡蠣、すっぽんなどの養殖産業が盛んで、水と共に歩んできた歴史を感じることができます。
秘伝のたれでいただく鰻に舌鼓み。
昭和50年創業の「山本亭」では、地元で水揚げされた活魚を生きたまま仕入れ、水深50mの地下海水をくみ上げた生簀で寝かし、最高の状態でお客様に提供しています。お店の入口にはすっぽんの生簀、店内に入ると目の前にはりっぱな伊勢海老が泳ぐ生簀などがあり、食事をいただく前の高揚感が高まること必至。
山本亭でいただく鰻は関東風の背開きで、一度白焼きにしてから蒸され、再び焼かれています。淡白でふっくらとした白焼きをいただけるのも一興。うな重は創業以来継ぎ足しで使用している秘伝のたれを使用し、少し甘めのたれが地元の人にも人気です。
海老仙で養鰻場の見学をした後にいただく鰻は、より一層美味しさが引き立ち、香ばしい香りに思わず笑みがこぼれること間違いありません。
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