伊豆半島の南部、天城山系から続く山々と約47㎞に及ぶ海岸線は、下田市を代表する景観です。
海水浴場に至っては、最高ランクとなる“水質AA”。日本にある約800か所の海水浴場のうちわずか10か所しかないといわれる、不純物が少なく透明度の高い、ブルーの海です。伊豆半島の海は、いくつもの山からの湧き出た水が川を経て海へと注ぎ、入江や潮の循環、絶好の自然環境が重なった「奇跡の海」といえます。
大自然が作り出す「奇跡のブルーの海を感じる旅」に出かけました。
誰もが魅了される入田浜ビーチ
下田のビーチの中でも、白い砂浜と透き通った海が特に美しいと評判の入田浜海岸。
青い海と洞窟が目の前に広がり、振り返れば山の緑も美しい絶景スポットです。
ビーチでは多くの外国人の姿が見られ、南国ムードが漂う海外のリゾート地のような雰囲気に圧倒されます。
店内から見る美しい朝日
美しい景色の入田浜海岸を店内から望む
入田浜の海辺にひときわ目立つ、お店があります。
そのお店は、絶景を眺めながら自然発酵種サワードウで作られたピッツァや天然酵母で醸造された自然派ワインなど、発酵という自然の力を借りたおいしくてヘルシーな料理やドリンクを楽しめるピッツェリア「FermenCo. (フェルメンコ)」でした。
店主である佐々木健人さんは、この海辺の“美しさ“や、“風“、”空気感“に魅せられて、「ここでお店をやりたい!」と即決し東京から移住することに決めたそうです。
そして、オープンからわずか3年という短い期間で地域に根付き、地元の人々に愛され、遠方からもわざわざ人々が訪れる店になりました。しかしその背景には佐々木さんが自ら地域のコミュニティに飛び込み、積極的に関わってきた姿勢が大きく影響しています。
フェルメンコオーナー佐々木さんご夫婦
海辺に建つピッツェリア「FermenCo. (フェルメンコ)」
FermenCo.(フェルメンコ)~絶品のピザ生地の秘密~
フェルメンコのピッツァの特長は、なんと言っても「サワードウ」を使用した生地にあります。空気や小麦由来のバクテリアによって自然発酵が進むサワードウは、その土地の気温や風土の影響によって、ここでしか味わえない独特な風味の生地となります。
乳酸発酵を経て生まれる深い風味ともちもちの食感は「生地だけでもおいしい!」と大人気ですが、完成までには大変な苦労があったそうです。ケント氏「サワードウ種を使った生地作りはピッツァ作りを始めた当時、まだ日本にはやっているお店もなく情報が全くありませんでした。そのため何度も何度も実験を繰り返しました」「毎日のように試食して、実験台になっていました・・・」と苦笑いする奥様の言葉に、佐々木さんの苦労がひしひしと伝わってきました。
左)発酵種「サワードウスターター」 右)ピザ生地を成形するピッツア職人
さらに、フェルメンコの店内でひと際目を引く白い巨大な漆喰(しっくい)の窯。
これは本場イタリア・ナポリから輸入したもので、この窯を見ただけでもピッツアに対する熱い想いを感じます。
本場イタリア・ナポリから輸入した巨大なピザ窯
地元の食材が生み出す、唯一無二の味わい「下田ブルーのビスマルク」
ピッツアを窯に入れ焼く
しらすのシチリアーナ、マルゲリータ
フェルメンコのメニューは、ここでしか味わえないメニューが多く、ザワークラウト(発酵キャベツ)も地元農家さんの野菜を使い、手作りしています。
ピッツァはどれを食べても驚くほどおいしいのですが、その中でも特に人気なのは「下田ブルーのビスマルク」です。このピッツァには、下田ブランドにも認証された、青い殻の卵「下田ブルー」が使われています。
下田ブルーのビスマルク
このアローカナという鶏の卵は青い殻をもち、優しい風味とオメガ3などの栄養価に富んだ日本でも珍しい卵です。この卵を使った下田ブルーのビスマルクは当店の人気メニューの一つとなっています。
入田浜の青い海や風を感じながら、フェルメンコのピッツァとお酒を飲み、ゆっくりした時間を楽しむ「至極の旅」は、静岡県の下田市の入浜田でしか味わうことができません。
この美しい風景と味は、2度と忘れられないものになるはずです。
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FermenCo.
[住所]静岡県下田市吉佐美348-37
[営業時間] ランチ/11:00~15:00・ディナー/17:00~20:30 定休日/火曜日
[TEL]0558-36-3643
[URL]https://www.fermenco.jp
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